動作原理 左側半分の上下に分かれている部分は、外部ACと発電機の切替え部分です。 それぞれ、20Aのブレーカーを通します。 SWAとSWGは強制切替え禁止用で、普段はオンのままです。 TMAとTMGは、電源入力時のチャタリング防止回路と、外部ACと発電機を 切り替えるときの無通電時間を作るためのタイマーです。 その後にある、RYAとRYGは、外部ACと発電機ACが同時に入ってきても、 それぞれの駆動コンタクタが同時にオンしないようにしている保護回路です。 実際に電気を通すのが、MCAとMCGのコンタクタです。 この回路は、先に入れた物優先で、電源を選択します。 たとえば、先に発電機ACが入っている状態で、外部ACを入れても全く変化しません。 ここで、発電機ACを止めると、MCGが動作を止めて、2秒後にMCAが入ります。 右側半分が、ACとインバーターの切替え回路です。 本来は、ここも2コのコンタクタで切り替えるべきなのですが、コンタクタの 消費電力が100Vで0.1A近くあるので、これをインバータで駆動すると、約10倍の 1A程度の12V電源を使う計算になります。これでは、サブバッテリーがもったいない ので、タイミングを工夫して1個で切り替えています。 ここでのミソは、インバータから取り出している配線です。この配線は、インバータの 操作スイッチから直列に取り出しており、結果的にインバータの操作電源のオン/オフ を外部操作で行えるようになります。但し、これを行うと、保証が受けられなくなる 可能性が高いですので、行うときはそのつもりで行ってください。 普段AC(外部・発電機)が入っていないときは、MC1が動作していませんので、 インバータのスイッチを入れると、インバータの100Vが出力されます。 SW1が入っている状態で、ACが入力されると、TM1とTM2が同時に通電 されます。 通電されたと同時に、インバータのスイッチ部に入っているTM1とTM2の接点が 切れ、インバータの出力がオフになります。 そして、約12秒後にTM1がアップすると、MC1が動作して、ACが出力されます。 ACが切れると、当然TM1,TM2,MC1はオフになります。従って、 AC出力もオフになります。 TM2は、オフディレイと呼ばれる特殊なタイマーで、電源が切れても接点状態は 維持しています。従って、まだインバータスイッチ部のTM2の接点は切れたままです。 約12秒後にTM2がアップすると、インバータスイッチ部の接点がつながり、 インバータが動作を開始します。 すなわち、AC系とインバータの切替え時には、どちらの場合も約12秒間の 無通電時間があります。 これにより、安全に切替えが出来るようにしてあります。 SW1は、この切替えを抑制するスイッチで、ACが入ってきても、負荷は インバータのまま切り替わらないようになります。 これは、夏期にルーフエアコンを使用する際の対策で、ルーフエアコンと 電子レンジを同時に使うと、ブレーカーが飛んでしまうのを防ぐために、 電子レンジは常にインバータで駆動できるようにとの配慮です。 また、ルーフエアコンについては、あえて自動切替え回路から外して、手動切替えに してあります。 これは、外部ACでルーフエアコンを使っているときに発電機で電子レンジを 使いたい時に利用します。 このような使い方をするときは、ルーフエアコンの電源切替えSWCを外部側に 切り替えます。 そして、SWAをオフにすると、外部ACは車内には出力されない状態になります。 ここで、発電機を回すと、発電機側のAC回路がオンして、車内には発電機のACが 供給されると言うわけです。